火災が起きてしまったら

もし、出火したら

大声で周りの家族や近所に知らせる。「火事だーっ」と大声を出しながら119番通報を依頼する。
声が出ないときは、やかんなどの金物をガンガンとたたくのも方法です。
119番通報を依頼したら、自分は初期消火の行動をとります。

火事の合図イラスト

初期消火

火災の被害を最小限にするためには、いかに素早く初期消火活動を行うかが重要です。
炎が出ても天井に燃え移るまでには数分かかります。その間に火を消せるかどうかが最大のポイントです。

1 消火器を使用する

消火器を実際に使ったことのある方は、どれくらいいるでしょうか?
消火器を備えていても、「いざ」というときに使えなければ何にもなりません。万一にそなえ消火器の使い方を覚えておきましょう。

STEP1
安全ピンに指をかけ上に引き抜く。(このとき、消火器を地面に置くと安定します)
消火器の安全ピンに指をかけて上に引き抜くイラスト
火の勢いにもよりますが、火元から3m手前を目安に消火器を運び、黄色の安全ピンを抜きます。

 

STEP2
ホースをはずして火元に向ける。
消火器のホースをはずし火元にホースの先端を向けるイラスト
ホースの先端を持って火元に向けます。途中を持つと的確に放射できない恐れがあります。

 

STEP3
レバーを強く握って噴射する。
消火器のレバーを強く握り噴射させるイラスト
火の根元をねらい、ほうきで掃くように放射します。消火器が重ければ、地面(床)に置いて消火します。

注意するポイント
1. 屋外で使うときは風上から、室内の場合は出入り口を背にする 。
  • 風下だと煙や炎に巻かれる危険があったり、薬剤が火にかからなかったりと、安全で効率的な消火作業ができません。
  • 出入り口を背にするのは、逃げ道を確保するためです。速やかに退室できるよう、ドアを背にして使用します。
2. 低い姿勢で熱や炎を避けるようにして、徐々に近づく。
  • 火元にあまり近づいても効果は上がらず、かえって炎が吹き返して危険です。
  • 火元をほうきで掃くように左右に振り、徐々に近づきながら消火します。

2 そのほかの消火方法

水バケツ・水道ホースなど

近くに水道ホースなどがあれば、長く水をかけ続けることが出来るので、そちらを使用します。
風呂の残り湯などは、捨てずに次の日まで溜めておくと、いざというときに役立ちます。
近くにあるものをフルに活用して初期消火を行いましょう。(冷蔵庫のペットボトル、牛乳、鍋の汁、水槽の水など。)

注意

天ぷら油の火災に水をかけるのは厳禁です。さらに大きく燃え上がります。
消火器を使うか、濡れたふきんやシーツ等をかぶせて空気を遮断し、消火します。
天ぷら油の火に水をかけるお母さんのイラスト

その他

火が小さなうちにたたき消す。
床などの火は、毛布をかぶせて空気を遮断し、そのまま上から水をかける。
カーテンは引きちぎる。
ふすまは蹴り倒す。

衣服への着火

地面などに横になって、転がるようにして消します。
立ったままだと勢いよく燃え広がり、全身に燃え広がってしまいます。

衣服に火がついてしまった時の対処法イラスト(左から、とまる・ころぶ・ころがるの順に描いてあります)

避難のポイント

  1. 天井に火が燃え移ったら、初期消火はあきらめる。全員すぐに避難すること。
  2. 避難する時は、燃えている部屋のドアを閉めて、空気の流入を防ぐこと。
  3. 服装や持ち物にこだわらず、できるだけ早く避難する。
  4. お年寄りや子供、体の不自由な人は、逃げるタイミングが遅れないよう、出来るだけ早く避難させる。